ルベルは、サロンワークと地球環境の調和を目指し、さまざまな活動に取り組んでいます。
2000年に環境マネジメントシステムの国際認証規格「ISO14001」取得以降、2004年から「瀬戸内オリーブ基金」に賛同し、売上金の寄付や従業員ボランティア活動を行い、サポートを続けています。2014年からは、瀬戸内オリーブ基金の本拠地である香川県・豊島(てしま)でオリーブ収穫祭を開催し、豊島事件や豊島の現状について学ぶ環境学習や、海岸漂着ゴミの清掃活動などを継続して行っています。2022年からは、ルベルを含む各ブランドが所属する当社化粧品事業部としてのサポートを開始しました。
今年18年目を迎えた「瀬戸内オリーブ基金」と共に取り組む活動について紹介します。
大量消費、大量廃棄から循環型の社会を目指す「瀬戸内オリーブ基金」
今では、自然と調和した美術館もよく知られ、瀬戸内国際芸術祭の舞台となり、食とアートの島とも呼ばれる香川県・豊島は、瀬戸内海の直島と小豆島の間に位置します。そんな豊島はかつて、産業廃棄物の不法投棄により豊かな自然が失われました。破壊された自然を取り戻すため、瀬戸内一帯の環境活動を始めたのが瀬戸内オリーブ基金です。
瀬戸内オリーブ基金は、当時日本最大規模といわれた有害産業廃棄物の不法投棄事件「豊島事件」をきっかけに、建築家の安藤忠雄氏と、豊島事件弁護団長の中坊公平氏が呼びかけ人となって設立されたNPO法人。2000年の公害調停を機に設立以来、「美しい豊島を取り戻したい」という思いから、瀬戸内海エリアの自然環境を守り再生することを目的に活動しています。
具体的には、以下のような活動に取り組んでいます。
①『ゆたかなふるさと100年プロジェクト』
国立公園の豊かな自然を取り戻すため、不法投棄現場の植生を回復させる取り組み。環境学習の場としても活用されています。
写真提供:瀬戸内オリーブ基金
②『ゆたかな海プロジェクト』
瀬戸内海の自然を守るため、海洋プラスチックごみの回収や発生抑制への取り組み。2009年から海ごみに対するプロジェクトを立ち上げ、海底ゴミの見える化計画や海岸清掃を行っています。2020年からは、豊島のプラスチック削減を目標に掲げ、島内の飲食店と協力して給水スポットを設置し、マイボトルを持参してもらう、豊島リフィルスポットプロジェクト始動。また、スポーツソーシャルイニシアチブが推進する、スポーツとごみ拾いを掛け合わせた「スポGOMI」という活動を、瀬戸内海エリアのNPO団体と連携して推進されています。
写真提供:瀬戸内オリーブ基金
③オリーブの栽培
豊島事件の教訓を次の世代にも伝えるため、寄付によって2000年以降に植樹されたオリーブが多く生育しています。栽培したオリーブは、手摘み収穫後24時間以内に搾油。100%豊島産のエクストラバージンオリーブオイルとして、オリジナル商品の食用オリーブオイルやシャンプーバーなどに活用されています。
【コラム】香川のオリーブ 香川県小豆島は、日本のオリーブ発祥の地といわれています。1908(明治41)年にオリーブの栽培試験地に指定され、試験栽培を開始。小豆島の、温暖で雨が少ない地中海に似た気候がオリーブに適していたため日本で初めてオリーブの栽培に成功したといわれています。香川県のオリーブ収穫量は日本一です。 |
きれいな海を守るために
近年、プラスチックごみが海洋汚染や生態系に及ぼす影響が危惧されています。プラスチックごみは世界で合計1億5000万t以上存在し、毎年約800万tが海に放出されているといわれています。その海洋ゴミのうち、プラスチックゴミが65.8%ともいわれ、最も多くを占めているそうです。環境省の調査によると、毎年海に流出するプラスチックのうち、2~6万tが日本から発生したものだといわれています。
また、プラスチックはその素材の性質上、400年以上海を漂うものもあるともいわれ、2050年には海の魚よりもプラスチックごみが増えてしまう可能性も指摘されているほどです。
今年、当社従業員は、漂着ごみを回収する海岸清掃活動に参加してきました。
実は、海ごみの約8割が一度は海岸に漂着するともいわれています。細かく粉砕されてマイクロプラスチックになってからごみを回収するのは困難。漂着したごみをその場で回収することにより、マイクロプラスチックになることが防げるのだそうです。
~ペットボトルや発泡スチロール、電化製品のパーツなどが漂着~
~新入社員同士、協力し合ってごみを分別しながら回収~
~ベテラン社員は枝に巻き付いたごみを丁寧に取り除いて回収~
~みんなで回収したごみを分別して計量~
海洋ごみがなぜ発生するかというと、ポイ捨てなど適切な廃棄処理がされずに街中に存在していたごみが水路や川に流れ込み、最終的に海へ流れつくといわれています。とりわけ瀬戸内海の閉鎖的海域では、海外ではなく日本国内の陸地から流れてきたものと考えられているのだとか。
日常生活では、街中でのごみ拾いや適切に分別して処分すること、ひいては相対的なプラスチック使用量を削減していくことも、海に流れ出るごみを抑制することにつながります。
地域の環境問題を解決すること、そして持続可能な社会を実現し、瀬戸内海の豊かな自然とふるさとを次の世代に引き継ぐことを目指す「瀬戸内オリーブ基金」との活動は、ルベルの環境に配慮した事業活動ともつながっています。
これからも私たちは環境保全への取り組みを行い、美しい地球環境と共生した持続可能なサロンワークにつながる活動を続けていきます。
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