汗をかきやすい暑い季節だけでなく、防寒対策で厚着になる寒い季節も一年中気になるのは体のニオイ。汗の量だけでなく加齢によっても変化する体臭ですが、体の中でも頭皮は髪で蒸れるため、ニオイが発生しやすくなります。
特に男性は女性に比べて、ニオイが強いといわれています。その原因と対策を解説します。
汗には種類がある?
汗をかいたあとのイヤなニオイは、汗や皮脂が皮膚の常在菌によって分解され発生します。汗は2種類あり、体の部位によって汗を分泌する汗腺の種類が異なります。
「エクリン汗腺」は一部を除く全身の皮膚に存在し、特に手のひらや足の裏に多く存在します。温熱刺激のほかに精神的緊張や、辛いものを食べたときなどによる味覚刺激によって発汗します。
「アポクリン汗腺」は思春期以降、性ホルモンの影響を強く受けて発達し、わきの下など一部の限られた部位に存在します。主に感情の高ぶりなどによる情緒刺激で発汗します。
皮脂は、毛穴の奥にある皮脂腺より分泌され、手のひらと足の裏以外のほぼ全身に存在します。ニオイの成分や種類、量は、皮脂腺の数や各部位の蒸れやすさなどの環境の違いにより異なります。
汗は無臭!?ニオイはどうして発生するの?
気になるニオイですが、実は汗や皮脂そのものにはニオイがありません。
頭皮の場合、通常約1000種類の常在菌が存在し、善玉菌と悪玉菌が一定のバランスを取っていますが、汗を多くかくと悪玉菌が増殖しやすくなります。増殖した悪玉菌と汗や皮脂が混ざると酸化・分解が起こり、悪臭が発生します。特に皮脂が悪玉菌によって分解や酸化し脂肪酸になると、酸っぱく脂っぽいニオイが発生します。
男性の頭皮のニオイが目立つ理由
頭皮の汗腺は、手のひら・足の裏に次ぎ、多く存在します。さらに、皮脂腺の数は頭皮が最も多く、前頭部(額)の約2倍にあたります。汗と皮脂の量が多いだけでなく、毛髪で蒸れてしまうこともあり、頭皮はニオイが発生しやすい場所となります。
女性より男性のニオイを強く感じる原因のひとつとして、汗の量の違いがあります。温熱刺激による発汗では性差があり、男性は気温が約30℃になると発汗が始まるのに対し、女性では約32℃となり、個人差はありますが、高温の環境では男性は女性より汗をかきやすいといわれています。
また、女性ホルモンには皮脂の分泌や酸化を抑える働きがあることも、男性の方がニオイを発生しやすくなる原因のひとつです。
【コラム】加齢によるニオイの変化 年齢を重ねるごとにニオイは、以下のように変化していきます。
●壮年期(30代頃):ミドル世代特有のニオイの変化
●中年期(40代~60代前半頃):加齢臭 |
ニオイを発生させないための対策
不快に感じるニオイは、汗をかきやすく皮脂の分泌が多い場所から発生します。さらに、ニオイの原因が皮膚の常在菌との反応によることから、菌が繁殖できる環境条件が整っている部位にも発生しやすいといえます。
体臭を防ぐ上で最も重要なことは、「ニオイが発生する部位の汗と皮脂を放置しない。常に清潔に保つ」ことです。
汗と皮脂をこまめにふき取り、毎日の入浴を心掛けること、下着や靴下などは清潔なものを身につけることが重要です。
体の中でも特に頭皮は、汗で蒸れやすくニオイが発生しやすい部位となります。さらに、皮脂や脂肪酸は油性で固形のものもあり、長時間放置されたままだと頭皮トラブルにつながる可能性もあります。
このように、頭皮を清潔に保つことは頭皮トラブルを防ぐことにもつながるため、正しい洗髪習慣を身につけることは大切です。
正しい洗髪習慣とは、毎日シャンプーとトリートメントを行い、頭皮や髪を清潔に保つことが基本。シャンプーは自分の頭皮に合ったものを選び、自分に合う基準として、「かゆみやフケが出ない」などがポイントとして挙げられます。
そのほか、柑橘系精油はニオイに対してマスキング効果があるといわれています。これらの成分が配合されたシャンプーを使用することもニオイを防ぐ手段として効果的です。
汗をかいたらすぐにふき取ること、清潔に保つことを心掛け、ニオイを気にせず快適に過ごしましょう!
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