2021.08.16

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印象学研究~髪は人の印象を変える力がある~

人が髪から受ける印象の学術的な研究は、今までほとんど行われてきませんでした。そこで、ルベルでは今までに無い新しい視点からの研究として、印象学研究を進めました。その結果、髪の艶は多くのポジティブな印象を高める傾向にあり、さらに、艶は髪に触れた時の印象にも影響することが明確になりました。

髪が人の印象を変える力について、最近の研究結果より解説します。

〈ルベルの印象学研究①〉髪の艶を求める心理

「髪は人の印象を変えることができる」。多くの方がこの言葉に共感を覚えると思います。それでは、髪のどのような変化で、印象がどう変化するのでしょうか?

ルベルの消費者調査によると、自身の髪の悩みについて『艶がない』は6割以上の女性が感じている大きな悩みとして挙げられました。髪の艶は多くの方にとって高い関心事だとわかります。

では、なぜ人は髪に艶を求めているのでしょう?艶に何を期待しているのでしょうか?私たちは、髪の艶が持つ美容効果や心理効果の論理的な解明を目指し、2016年より髪の艶と印象に関する研究を進めています。

〈ルベルの印象学研究②〉統計的手法による艶が持つ印象分析

そもそも髪に艶があると、人に与える印象はどうなるのでしょうか? 艶と明度の画像一覧(図1)を使用して、統計的手法により分析しました。

艶が高くなるほど「きれい」「清潔感がある」「大人っぽい」をはじめとして14の印象が高くなり、質感については、「さらさら」などの評価が高くなることがわかりました。

さらに、どの明度であっても艶が高まるほど、「好き」の評価が高くなることが分かりました(図2)。つまり、髪の艶は美しさに繋がる様々な印象を高め、人に好きと思わせるほどのパワーがあることが解明されたのです。

〈ルベルの印象学研究③〉視覚による毛髪の質感への影響

人は五感を組み合わせて物事を知覚しています。例えば、味覚は、色(視覚)と香り(嗅覚)によって影響を受けるともいわれています。

そこで、毛髪の質感(なめらか、しっとりなど)においても、視覚(艶など)が影響しているのではないかと考え、艶の高い髪、艶の低い髪に対して、それぞれ見ながら触った時と見ずに触った時とで、評価にどの程度差が出るかを統計的手法により分析しました。

その結果、質感の知覚において、主に視覚または触覚それぞれで判断している場合と、視覚と触覚の両方で判断している場合がありました。「補修感」「心地よい」といった評価を高めるには、実際の髪の指通りを変えるよりも、見た目の艶を高める方が効果的であるということも明らかになりました。

このように髪に触れたときに感じる質感は、髪の見た目も大きく関係しており、視覚と触覚で総合的に判断していることがわかります。

新しい価値を追求するための、新しい視点からの研究

今、化粧品業界でもこれまでにない新しい価値が求められています。新しい価値を創造するためには、新しい視点からの研究が欠かせません。

以前より髪の艶を高めるための研究は多くなされてきましたが、髪の艶から受ける印象について研究することは初めての試みでした。

今後もこのような印象学研究をはじめ、ヘアケアと心理の研究をより発展させ、化粧品に新しい価値創造ができるような研究を続けていきます。

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